要介護高齢者に対する口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防や嚥下機能の向上に効果があることがわかってきました。今後は介護施設等と連携した施設での口腔指導や、在宅・高齢の患者さんへの口腔ケアのニーズが高まると見込まれます。そこで大切になるのが、歯科医と連携して「口腔保健医療」の充実を担う歯科衛生士の存在です。「かかりつけ歯科衛生士」を持つことが「健康寿命の延伸に繋がる」と唱える予防歯科の専門家も少なくありません。本稿では、歯科医院に「かかりつけ」歯科衛生士の機能を定着させるための体制づくりについて解説します。
■広がる歯科衛生士の活躍の場
歯科医療現場で歯科衛生士が活躍する場は、年々広がっています。2026年度診療報酬改定でも、歯科衛生士が口腔機能に関する実地指導を行った場合を評価する「口腔機能実地指導料」が新設されたほか、「質の高い在宅歯科医療」への参画も手厚く評価されるようになりました。
■まずは歯科衛生士から「選ばれる」医院に
歯科衛生士の需要が高まり、採用面では“売り手”市場となっています。こうした状況を踏まえ、院長がまず取り組むべきなのは、歯科衛生士から「選ばれる」歯科医院になることです。
■長く働ける職場環境と体系的な教育を
「かかりつけ」機能を定着させるには、歯科衛生士一人ひとりが安心して長く働ける労働環境を整えることが不可欠です。具体的には、待遇の改善や“働き方改革”を進めて入職率・定着率を高めること。さらに、口腔と全身の関係やQOL向上などに関する体系的な教育を充実させ、長期勤務につながる「働きやすい」職場環境をつくることが求められます。
(2026年7月24日時点での情報に基づき作成)


