注目! [医療改革] 28年度医学部臨時定員、地域の実情に配慮し削減の方針示す

医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会(第15回 7/31)《厚生労働省》

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厚生労働省は7月31日に開催した「医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会」で、2028年度医学部臨時定員について地域の実情に配慮した上で、「削減」する方針を示した。具体的には、恒久定員内への地域枠設置を一層促すほか、高齢医師の割合の勘案が定員の固定化につながらないよう水準を検討するなど、28年度の調整に向けた視点が必要だと説明した(資料P11参照)(資料P29参照)。
 
加えて、卒後3-5年目医師の卒業大学所在地と勤務地の関係を見ると、同一区分(多数県・中程度県・少数県)で勤務する割合が最も大きい一方で、医師少数県および中程度県から多数県へ移動する医師が2割程度おり、少数県から中程度県へ移動する医師も18%程度に上ることを報告した(資料P18参照)。
 
また、25年度から26年度における恒久定員内地域枠の変化(速報値)では、医師多数県をはじめとした恒久定員内への地域枠設置が進んでおり、増分は27名(恒久定員100名当たり平均約2.0名)であることが分かった(資料P20参照)。
 
厚労省では28年度の医学部臨時定員の調整方法として、「基本的な方針」と「地域の実情への配慮」という2つの観点から検討を進める方針を示した。
 
基本的な方針では、地域枠や地元出身者枠(地域枠等)を「医師確保において重要である」と位置付けた。これに伴い、各都道府県に必要な地域枠数は確保していくとした。一方で、恒久定員内への地域枠設置促進に向けた支援に取り組むとともに、「一般枠における更なる取り組みを進め、各都道府県の臨時定員は削減することが適当」と明示。ただし、医師確保のニーズが特に高い県については、まずは臨時定員削減に向けた検討を行うにとどめるなど一定の配慮を行う考えを示した(資料P29参照)。
 
地域の実情への配慮としては、▽医師偏在指標が全国値を下回る県における削減への配慮▽高齢(75歳以上)医師割合が高い都道府県への配慮水準について、医師少数県における割合の分布状況を勘案した再設定▽恒久定員内地域枠の配慮基準(現行:恒久定員100名当たり6名以上)の引き上げ-などの調整方法を提案した(資料P29参照)。
 
検討会では、木戸道子構成員(日本赤十字社医療センター副院長・第一産婦人科部長)が厚労省の「恒久定員内への地域枠設置促進」施策に賛同。医学生は臨床実習で地域住民や患者の理解・協力を得て育つとし、卒業後すぐに他の地域に移ることは「医療人、社会人として道義的にいかがなものか」と指摘。地域枠に関わらず、育てていただいた地域へ何らかの貢献があってもよいのではないかと主張した。
 
参加した構成員からは大きな異論は出なかったが、多角的な視点から様々な意見が交わされたため、同検討会では引き続き検討する方針を示した。
(資料公表日 2026-07-31/MC plus Daily)
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