厚生労働省は24日に開催された社会保障審議会・医療部会に、8日に行われた「医療放射線の適正管理に関する検討会」における議論の内容を報告した。同検討会では、新たな放射性医薬品を用いた核医学治療が国内に導入されている現状を踏まえ、直近の課題への対応について検討した(資料1-P1参照)。
課題は、▽診療用放射性同位元素等に関する翌年使用予定数量の届出▽使用済みの放射性同位元素(ジェネレータ剤)等の取り扱い▽排水設備の合理的な運用-の3点。
診療用放射性同位元素(診療用RI)の翌年使用予定数量の届出については、厚生労働科学研究が実施した「翌年において使用を予定する放射性同位元素の数量の届出の必要性」に関するアンケート調査を保健所、医療機関、地域行政機関に対して実施し、結果を同部会で公表した。医療機関への調査は2023年11月1日から24年1月15日の間で行われ、回答数は221施設だった。調査の結果、予定使用数量の届出をすることについて73.3%の施設が「必要がないと思う」と回答した。その理由として最も多く挙がった回答は、「保健所へ届け出した情報が、何に活用されているか不明」で119件だった(資料2-P6参照)(資料2-P7参照)。
自治体へのアンケートでは、医療機関から届け出があった翌年の使用予定数量のデータについて81.2%の自治体が「活用していない」と回答した。厚労省は、診療用RIの安全管理については、医療法に基づく立入検査などにより担保可能であることを前提に、同制度の廃止を含めた見直しを行う方針を示した(資料2-P8参照)(資料2-P11参照)。
使用済みの放射性同位元素の取り扱いについては、医療機関内では「RI法の適用外」となっている放射性同位元素であっても、院外へ運び出した時点で、RI法に基づく規制の対象となると整理された。一方で、医療法には、「廃棄」以外の取り扱いに関する明確な規定が整備されていないとして、返却対象やその相手が把握できるような規定が整備されていることが「望ましい」との考えを示した。具体的には、▽放射性医薬品68Ge/68Gaジェネレータ剤など使用済みの放射性同位元素▽治験薬等の品質不良を精査するための放射性同位元素▽治験薬等の未使用品で回収が必要な放射性同位元素-などについて必要な規定を整備する方向性を示した(資料3-P21参照)。
排水設備に関しては、26年4月に13の関係団体・学会の連名で、「核医学治療における使用核種の増加・多様化に伴い、これまでの設備や管理手法では十分に対応できなくなりつつあり、特に排水の管理は喫緊の課題」とする提言が出されていた(資料4-P30参照)。厚労省は、「病院からの総排水による希釈」を考慮した放射性排液の管理について、マニュアルや関連通知などに従って行う場合に、これを可能とする方針を提案した(資料4-P36参照)(資料4-P37参照)。
(資料公表日 2026-07-24/MC plus Daily)