厚生労働省は2026年8月、薬局やドラッグストア、インターネットでの医薬品販売について、販売ルールが守られているかを調べた結果を公表した。薬を買う際には、種類に応じて薬剤師などが必要な情報を伝え、購入者の理解や使用状況を確かめることが求められる。今回の調査では、改善した項目がある一方、説明や相談対応に課題が残ることが分かった。
店頭で目立つのは「第1類医薬品」の販売だ。第1類医薬品は、一般用医薬品の中でも特に注意が必要なもの。販売時に文書による情報提供があった割合は76.7%で、前年度より低下した。説明を受けた人に、内容を理解できたか確認した割合は65.4%。こちらは改善傾向にあるものの、およそ3件に1件では確認が行われていなかった計算になる。説明をするだけで終わらず、購入者が使い方や注意点を理解したか確かめることが大切だ。
一方、インターネット販売では、多くの項目でルールの遵守率が9割を超えた。乱用のおそれがある医薬品を複数買おうとした際に、適切な対応が取られた割合も、前年度の81.0%から90.5%へ改善している。ただし、相談対応をした人の資格には課題が見られた。第1類医薬品の相談に薬剤師が対応した割合は58.8%、第2類医薬品などの相談に薬剤師または登録販売者が対応した割合は64.0%で、いずれも前年度より低下した。画面越しの販売でも、購入者が適切な専門家に相談できる体制が欠かせない。
また、店頭で第1類以外の一般用医薬品を、購入前に専門家へ相談せずに買おうとした場面では、約8割で薬剤師または登録販売者がレジを担当した。一方、187件中14件では、質問などを受けずに購入できた。薬を買う人が相談を求めなかった場合にも、必要な確認につなげられるかが問われる。
厚労省は、自治体と連携して事業者の実態確認や改善指導を続ける方針だ。販売する側には、説明を形式的な手順にせず、購入者の状態や理解に合わせて対応することが求められる。購入する側も、飲み合わせや持病、使う人の年齢などに不安があれば、店頭でもネットでも遠慮なく専門家に確認したい。



