政府は7月21日、「規制改革実施計画」を閣議決定した。医療・介護関係では、▽電子カルテデータの利活用促進▽がん検診の画像読影等におけるAI活用の推進▽オンライン診療受診施設でD to P with Nを実施する場合のガイドライン(GL)の整備▽介護職員が実施可能な行為への食道ろうによる経管栄養の追加―などを盛り込んだ。
電子カルテについては、国民の健康増進やより質の高い医療・ケアの提供などを目指し、電子カルテ情報共有サービスの対象情報に▽患者の基本情報(診察時のバイタルサイン、電子カルテ内の妊娠・出産情報、既往歴等の家族情報)▽画像診断情報▽画像・病理レポート▽現在は共有対象外とされている検体検査結果―などの情報を追加することを要求。
現行は最長5年間とされている医療機関から登録された電子カルテデータの保存期間について、長期保存が必要となる対象疾患(長期間のフォローアップを要する疾患等を想定)を整理した上で、それに応じた保存期間の延長を行うことも求めた(いずれも2026年結論、結論を得次第速やかに措置)。
医師の負担軽減とがん対策の強化のため、医師2人以上での実施が必須とされているがん検診(胃がん、肺がん、乳がん)における画像読影について、読影精度の担保を前提に医師1人でも可能とする方向で検討することも求めた。その際には、AIを活用した業務フローの実現可能性や二重読影によるがん見落としの防止効果の検証を行うこととする(26年検討開始、27年結論)。
OL診療受診施設でのD to P with N実施でGLを整備へ、27年に結論
オンライン診療に関しては、26年4月施行の改正医療法で患者がオンライン診療を受ける場としてオンライン診療受診施設が創設された。この法改正への対応として実施計画は、当該施設を利用してD to P with Nを実施する場合の看護師等による診療の補助について、▽現行のD to P with Nの運用状況に関する調査の結果をとりまとめる▽その結果を踏まえ、必要な留意事項の周知やGL等の整備を行うーことを要求(27年上期までに調査結果をとりまとめ、27年に結論)。GL等の整備を前提に診療報酬上の取り扱いを明確化することも課題に位置づけた(27年度結論・措置)。
介護関係ではタスク・シフト/シェア推進の一環として、一定の条件の下で介護職員が実施可能な行為に食道ろうによる経管栄養を追加することの検討を求めた(26年度検討開始、27年度結論)。現行でも経鼻経管栄養及び、胃ろうまたは腸ろうによる経管栄養は、医師の指示の下での介護職員による実施が可能となっている。