注目! [医療提供体制] がん検診実施指針「乳がん検診」の改正案、了承得られず

がん検診のあり方に関する検討会(第47回 7/16)《厚生労働省》

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厚生労働省は、がん検診のあり方に関する検討会を16日に開催し、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」における、▽乳がん検診▽大腸がん検診▽子宮頸がん検診-について改正案を提示した。
 
厚労省は、乳がん検診に関する実態把握に向け、「乳房構成」について追加調査を実施した。その結果、マンモグラフィによって判定される乳房の構成における高濃度乳房について解説した説明資料を対象者へ提供している自治体は38%だった(資料1-P4参照)。同省は、日本乳癌検診学会、日本乳癌学会、日本乳がん検診精度管理中央機構などの会員で構成したワーキンググループ監修のもと、自治体が乳房構成を通知する際に活用できる説明資材を作成した(資料1-P5参照)(資料2-P7参照)。
 
マンモグラフィ検査によって判定される乳房構成について、▽がん検診の受診勧奨の際に、自治体は乳房構成を通知する旨を事前に伝える▽乳房構成の通知に併せて当該事項について適切な情報提供を行える▽通知を受けた受診者からの問い合わせを受け付ける-などの要件を満たした上で、市町村は受診者に乳房構成を通知するよう指針の改正を提案した(資料1-P6参照)。
 
しかし、指針の改正案や情報提供資材の内容については、受診者の心理的負担や自治体の対応力を懸念する構成員から多数の意見が上がった。中山富雄構成員(国立がん研究センターがん対策研究所検診研究部研究員)は、自身の臨床現場での経験から、他の臓器と異なり「乳がんの疑いをかけられるというのは女性にとって非常にストレスフルであることを、まず理解していなければならない」と指摘。その上で、乳がん検診で高濃度乳房であると判定された方へのケアが「自治体などで可能なのか」と懸念を示し、通知を受けたいのか受けたくないのか本人の意思を確認する丁寧な対応が必要と主張した(資料2-P7参照)。
 
指針改正の方向性について、同検討会の了承は得られず、厚労省は同会合で出た意見を踏まえ、改正案や情報提供資材の内容をさらに検討すると回答した。
 
大腸がんの精密検査では、検査方法に関する記載を指針から削除し、各都道府県において精密検査医療機関リストの作成に努めることを追記した。加えて、便潜血検査の方法は「1日法」に改正する(資料3-P16参照)(資料3-P18参照)。子宮頸がん検診については、「性交経験が一度も無い対象者は、性交経験がある対象者と比べて子宮頸がん検診の利益が小さいことを伝えることが望ましい」との記載を盛り込む(資料4-P20参照)。これらの改正案についても多数の意見が出たが、同検討会は改正の方向性については了承した。
 
この他に、この日の会合で厚労省は、HPV検査単独法の導入状況に関する調査結果を報告した。調査は2026年5月に実施し、1,741自治体のうち1,469自治体が回答した(資料5-P26参照)。
 
調査結果によると、25年度までにHPV検査単独法を導入した自治体は7自治体、26年度に導入(予定含む)の自治体は1自治体、27年度導入予定が39自治体、28年度以降導入予定が37自治体だった。「導入予定だが時期を検討中」と回答したのは162自治体、「導入するかどうかを検討中」が615自治体で、「導入予定なし」と回答した自治体は608自治体だった。HPV検査単独法の導入が進まない(導入未定)の理由(複数回答可)としては、「検診データの管理が複雑」が最多だった(資料5-P26参照)。
(資料公表日 2026-07-16/MC plus Daily)
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