政府は6月30日の経済財政諮問会議で、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太の方針2026)の原案を示した(資料P1参照)。高市早苗首相は会議での議論を踏まえ、骨太方針が国民に対し、高市内閣における経済財政運営の方向性を明確かつ分かりやすく示したものになるよう、城内実経済財政相を中心に与党とも連携しつつ、閣議決定に向けて最終調整を行うよう要請した。
社会保障制度については、成長型経済に合わせて、物価・賃金上昇を適切に反映する中で、必要な医療・介護などの提供体制を確保しつつ、給付と負担の改革努力を継続し、持続可能な制度への転換を目指す方向性を示した(資料P28参照)(資料P29参照)。年齢に関わらず能力に応じて公平に負担し合う「全世代型社会保障」の構築により、「国民の命と健康、生活を守り、安心して働き、活躍し、挑戦できる基盤を整備する」と明記した。さらに、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げを実現するため、マクロ的な社会保障負担率の目標について検討を進め、「26年度中に改革の具体化と工程の明確化を図り、順次実施する」と改革への方針を示した(資料P29参照)。
医療・介護提供体制については、40年に向けた病床数の適正化を着実に実施し、27年度以降の新たな地域医療構想を踏まえ医療機関の連携・再編・集約化を進める。加えて、地域包括ケアシステムの深化を図り、地域の実情に応じた質の高い効率的な医療・介護サービス提供体制を構築すると明記した(資料P29参照)。
医師・人材の偏在対策では、かかりつけ医機能の発揮や、地域・診療科の医師偏在対策を進めるとともに、地域の実情を考慮し、28年度以降の医学部定員の削減に取り組む。介護・福祉分野の人材の養成・確保・定着については、業務効率化や勤務環境改善、経営の協働化・大規模化を支援するとした。さらに医療・介護・福祉分野において、老朽化・災害対策を含む施設・設備の計画的な整備支援の在り方を検討する方針を示した(資料P30参照)。
また、医療・介護・障害福祉分野の技術の発展・普及を支援し、DX/AX(AI Transformation)などによる生産性の向上や職員配置の柔軟化に向けた取り組みを図る。経営情報の見える化を推進し、経営実態を把握した上で、物価と賃金の変動に適切に対応し、経営の安定と処遇改善を図りつつ、「社会保障制度改革を着実に実行する」との意向を示した(資料P29参照)。
(資料公表日 2026-06-30/MC plus Daily)