厚生労働省は6月26日、2026年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料(その9)」を地方厚生局などに事務連絡した。この中で改定前から継続的に賃上げに取り組んできた医療機関が入院料等の減算を免除されるために行う届出が、6月1日の期限に間に合わなかった場合の対応を説明した。
26年度改定では改定前から賃上げに取り組んできた場合とそれ以外の場合の評価に差をつける目的で、入院料等の減算規定を新設。減算の対象外医療機関は、6月1日までに所定の様式(様式98)で届出を行う必要があった。
疑義解釈は期限に間に合わなかった場合の取り扱いをケース別で整理。具体的には、26年3月末時点で「入院ベースアップ評価料」を届け出ていた医療機関、または「外来・在宅ベースアップ評価料(II)」を届け出ていた有床診療所は、26年6・7月診療分に限り当該届出があったものとみなし、減算の適用を免除する(ただし、26年8月3日までに届出を行わない場合は、26年8月診療分から減算適用となるため、注意が必要)。
これらに該当しない、▽「入院ベースアップ評価料」未届医療機関または「外来・在宅ベースアップ評価料(I)」のみ届け出ている有床診で、24年3月時点と比較して一定水準以上のベースアップ等を行った場合▽26年6月1日以降の新規開設の場合―は、26年6・7月診療分に関する当該届出を26年7月3日までに行うことで、26年6月に遡って減算の適用を免除される。
「外科医療確保特別加算」は同時に複数手術を行った場合の算定方法を明示
医師の診療科偏在への対応で新設された「外科医療確保特別加算」では、同一手術野または同一病巣に対する2種類以上の手術を同時実施した場合の算定方法を説明。こうしたケースにおいて従たる手術自体の評価は対象手術の所定点数50%の点数を算定する決まりだが、「外科医療確保特別加算」部分については対象手術の所定点数の50%に相当する点数の15%相当の点数(結果として所定点数の7.5%)とすることを示した。
「物価対応料」では、DPC算定対象病棟から地域包括ケア病棟に転棟した場合について、転棟後も引き続きDPCで算定するとされている入院日IIまでの期間においても、「地域包括ケア病棟入院料1~4」の算定区分に応じた「物価対応料」の算定が可能であることを明記した。
医師と薬剤師の同時訪問、「在医総管」算定開始前の指導料算定は不可
同じく新設の「訪問診療薬剤師同時指導料」は、「在宅時医学総合管理料」(在医総管)の算定開始前の初回訪問時には算定できないと説明し、注意を促した。ただし、初回訪問診療時の薬剤師との共同指導を妨げるものではなく、その場合は当該患者に対して総合的な在宅療養計画を作成し、定期的に訪問診療を行い、総合的な医学管理を行って「在医総管」の算定を開始した際に「訪問診療薬剤師同時指導料」を併せて算定するよう指導した。
薬剤師側の「訪問薬剤管理医師同時指導料」も同様の扱いとし、医師との初回訪問時に共同指導を行った場合には、当該患者で「在医総管」が算定されたことを医療機関に確認した後に算定するよう求めた。